「美味しいモノを食べると幸せな気分になるよね。

じゃあ、つむぎのパンを食べてみんなが少しでも幸せな気分を味わってくれたらウレシイ。その幸せが、少しずついろんな人に広がって幸せの連鎖が生まれたらいいな。」

そんなことを思いつつ、今日もパン生地に思いを込めて仕込みます。

パンに限らず、あらゆるものにおいて一番大切なのは、命の源「水」であると考えます。山紫水明という言葉がぴったりのこの地で、黄和田町日枝神社の地下より湧き出る、まさに神様からおすそ分けしていただいた水を使わせていただきパンを仕込みます。つむぎのパンには小麦から起こした酵母を使用していますが、国産小麦とこの水だけで酵母の種を継いでいます。お店でお出ししているコーヒーや、スープにも同じ水を使用しています。

 

この石釜は、耐火煉瓦を積み上げできたもの。表面は、耐火モルタルでかためられてます。まぁるくどっしりとしたその石釜の中は、薪を使って燃やされ、だいたい400度近くまで温められます。その後、300度から350度くらいの温度まで火を落とし、ちょうどいいタイミングで発酵の来ているパンを入れると、食パンで約8分。バゲットなら5分で焼き上げられます。高温で一気に焼成することで、表面をバリっと香ばしく焼き上げ、閉じ込められた中身はしっとり、もっちりとしています

つむぎのパンには、卵もバターも使用していません。飽食の時代、私たちはあらゆる食べ物を自由に食べることができ、十分な栄養を摂っています。また、過剰摂取によるさまざまな弊害もありますし、アレルギーを持っておられる方も少なくありません。そんな中つむぎでは、あえてシンプルに、国産の小麦粉、美味しい塩、そして神様からおすそ分けしていただいている水、それだけで美味しいパンを作ろうと決めたのです。そして、この石釜が絶対にこのパンの美味しさを引き出してくれるはずだと思ったのです。